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イカの塩辛の作り方をご紹介します。スルメイカの捌き方から干し方・アニサキス対策・味付けの仕方まで説明しています。
スルメイカの旬
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スルメイカは北海道や東北に多いイカです。夏が旬という意見もあるんですけど、旬というのは単純に水揚げが多い時期をいう場合と、身が美味しくなる時期をいう場合の2つの使い方があります。スルメイカの場合は夏に水揚げが多くなるんです。
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スルメイカの肝に脂が乗るというか、肝が大きくなるのは秋から冬にかけてです。水揚げ自体は夏が多いので目にする機会は夏のほうが多いでしょう。塩辛は冬のイカで作るほうが美味しいです。
スルメイカの捌き方
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塩辛にするイカは、基本的にスルメイカという種類のイカです。他のイカだと肝が小さいんです。塩辛はイカの肝と和えるので、基本的には肝が大きいスルメイカを使って塩辛を作ります。
スルメイカの墨袋の取り方
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人によっては指を入れて引き抜く人もいるんですけど、力の加減で墨袋が破れやすいので、包丁で切って開いたほうが墨袋が破ける率は減るのかな。
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開いてから引っ張ると、内臓が外れます。墨袋は外したイカの裏側にあります。
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墨を吐くところを持って、上に引っ張ると墨袋が外れます。墨袋を最初に外せば墨が出るようなことはありません。
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イカは生きているときは透明です。スルメイカは鮮度がよいと黒っぽい色をしていて、だんだん色が抜けていきます。
スルメイカの内臓の外し方
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イカの中骨を外して、内臓を取って洗います。
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内臓には白子や卵などが付いていますが、ピッと引っ張れば外れるので外して構いません。ここで肝が破れることは比較的少ないのかな。
スルメイカの皮の剥ぎ方
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イカの皮を剥いていきます。
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皮は耳のところからサラシなどを使って、ピッと剥げば比較的簡単にむけます。今回は耳も塩辛にするので、身も耳も皮を剥きます。身の内側にも薄い皮があるので、それも剥いたほうが出来上がりの歯触りはいいです。
既製品の塩辛は結構赤っぽい色した塩辛で、着色料の場合もあるんですけど、イカを皮付きの塩辛にすると皮の色が抜けて赤っぽい塩辛になるんです。今回は皮を剥くので、赤っぽい塩辛にはならないです。イカ墨を入れれば黒い塩辛になります。
肝とゲソの捌き方
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肝を処理します。漏斗になってる部分と目の間から切り離すと、肝を取り出せます。
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ゲソを塩辛に入れると、どうしても硬くなります。なのでゲソは唐揚げや煮物にしてその日のうちに食べちゃうのがいいんじゃないかな。
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イカの裏側の真ん中から開くと口が出てきます。口は簡単に外れるので取ります。
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目玉は斜めに包丁を入れると出てくるので、取ります。
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吸盤は包丁で取れば、揚げ物のときにバチバチはねずに揚げられます。吸盤を取るのがめんどくさかったら、1回軽く下茹でしちゃうとはねるのがだいぶ抑えられます。
干す前の下処理方法
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水分を抜いていきます。今回の塩辛は3日かけて、ゆっくり水分を抜いてねっとりした食感の塩辛をつくります。最初にたっぷり目に砂糖を振ります。砂糖は分子が大きいので中に味が入りにくいんです。なのでゆっくり水分を抜いてあげるという意味で、最初に砂糖を塗ります。
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その上から塩をたっぷり目にふりかけていきます。
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たっぷり塩を振っても、イカの肝は膜に覆われているので味はそこまで入りきらないです。既製品の塩辛で水っぽいのが多いのは、おそらく干してる時間が短いと思います。干す時間が長くて干す場所もとるので、完全に干してない状態で塩辛になっているんだと思います。せっかく家で作るんだったら、既製品より美味しい塩辛が食べたいので、これぐらいの手間はかけてもいいのかな。
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塩をしたらザルなどに入れて、出る水分は下で受けます。このまま冷蔵庫で3日間置いて、しっかり水分を抜きます。
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身は肝と違って膜がなくて甘みが入りやすいので、薄く塩するだけで水分を抜いていきます。同じように3日干すんですけれど、肝よりも薄いのでカチカチになります。でも最後に和えたときに肝に残っている水分を吸うので、気にせずにザルに並べて干してください。
干したあとの味付け
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3日間経つと、身はカサカサに乾いています。肝も表面はしっかり乾いた状態になります。肝の表面はしっかり塩をしたので、塩の塊がついています。
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1回洗い流しますが、水を入れると保存性が下がるので、お酒・みりん・お醤油をあわせたもので表面の塩を洗い流します。醤油を入れると香りがついて美味しくなります。
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身を通す程度にサッと洗い流します。
スルメイカの切り方
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イカの身は表面より内側が甘いんです。内側というのは断面の内側です。なので表面積を大きくしたほうが、しっかり味のする美味しい塩辛になるので、なるべく細く切ります。
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上の画像程度に細く切ります。
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耳も細かく切ります。切る時は引いて切ってもいいし、ねっとりしてついてくるなら押して切ったほうが切りやすかったりします。乾燥の具合で切りやすさは変わるので、切りやすいほうで切ってください。
アニサキスの対策・処理方法
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イカの身にはアニサキスという寄生虫がいます。捌いたときに取れるのが一番いいんですけど、わからない方もいると思います。そういう方でもしっかり乾燥させて細かく切ってあげれば、乾燥や傷に弱い生き物なので、割とすぐ死んじゃいます。それでも心配な方は、塩辛にしたあとに冷凍すればアニサキスが当たる心配はまずなくなります。
スルメイカの和え方
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肝はすり鉢で細かくすりあわせます。スプーンなどで簡単に膜だけ残して取れます。
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すり鉢に入れてすり潰します。外側が乾燥してねっとりしていて内側にちょっと水気が残っているので、しっかりすり潰さないと全体が混ざりません。均一に混ぜたほうがムラのない塩辛ができます。
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しっかりすり潰せたら、身と和えます。肝にはしっかり塩をしていますが、身は塩が弱いので、このままだと味に差があります。なので身と肝を和えてから1日冷蔵庫で寝かせてください。そうすると肝の塩気と身がいい具合に馴染んで美味しくなります。
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香り付けに柚子や一味などを入れたかったら、和えたあとに入れて一緒に置いとけば味が馴染みます。柚子を入れるときはすりおろしてもいいですし、皮をむいて入れてもいいのかな。
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今回は柚子と七味を入れます。このまま冷蔵庫で1日寝かせれば、美味しく食べられます。
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