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イトヨリダイ(糸縒鯛)のさばき方をご紹介します。すっきりした味なので、旨味をがっつり足したアクアパッツァにしてみました。
イトヨリダイとは
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イトヨリダイは夏場に子を持つ魚で、旬は秋から冬です。黄色くて尻尾の先端が長いので熱帯魚っぽい魚です。見た目どおり暖かい海にいて、関東より南でよく見られます。日本だけじゃなく、台湾など東南アジアでも水揚げがあります。国産の40㎝ぐらいの個体になると、結構高値で取引されます。
イトヨリの味は、よく言えば上品な白身、悪く言えば淡白すぎてほとんど特徴がありません。皮目は風味があって美味しい魚なので、鮮度さえよければ皮つきで刺身にしますが、模様が日本料理っぽさを感じません。旨味を足すために昆布締めにしてもいいのですが、イトヨリぐらい淡泊だと昆布の味で食べるような感じになっちゃいます。
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魚は火を入れると硬くなってパサパサとするんですが、イトヨリは硬くなりません。なので、加熱調理がむいています。どうせ旨味を足すなら和食っぽくするよりも、洋食みたいにニンニクやハーブなどで、がっつり旨味を足す料理が合うんじゃないかな。
イトヨリダイのさばき方
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ウロコ引きでウロコを取って1回洗います。残っているウロコは、包丁できれいに取ります。
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頭を落として、内臓を出して水で洗います。
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イトヨリは、骨が比較的しっかりしている魚なので3枚おろし自体は、そんなに難しい魚ではありません。
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3枚におろしたら、骨を抜いて身を切っていきます。骨を抜く時は、逆さ包丁でアバラ骨を浮かせて腹骨をかきます。
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骨は頭から尻尾に向かって刺さっているので、骨を持って頭側に引っ張ると、身が崩れずに抜きやすいです。
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骨が抜けたら、切り身にしていきます。切り身の仕方はいくつかパターンがあります。斜めに包丁を入れていくと、皮目を上にした時に皮と身が見える断面になります。なので、盤を大きく取りたい時は、斜めに切ります。
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バスッと縦に落としていくと、皮目だけ見える切り身になります。身に厚みを持たせたい時は、縦に落とします。
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背中と腹を分けて血合いを取る切り方もあります。刺身にはできますが、焼き物にする場合は腹側は身が薄くて扱いづらいです。焼き物には小さくてもよい背中側だけ使って腹側は刺身で使うと、無駄がないんじゃないかな。
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魚の大きさや状況に応じて、自分が作りたい料理の完成形を想像して切るといいと思います。どれが正解というのは、特にありません。
イトヨリダイのアクアパッツァの作り方
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魚の切り身に塩とコショウを振ります。イトヨリはクセがほとんどないので、臭みを抜く必要はありません。カサゴやメバルなどのちょっとクセのあるような魚をアクアパッツァにする時は、強めに塩をして臭みを抜きます。強めに塩をしても、煮込んでいる間に塩味が抜けていくので、そんなに神経質にならなくて大丈夫です。
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塩コショウをして置いておく間に、他の野菜を準備します。ニンニクは、皮をむいてスライスします。
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アンチョビはそんなに量はいらないんですけど、入れると料理にコクが出ます。オイルサーディンでも構いません。
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ドライトマトは適当な大きさに切ります。フレッシュのトマトでもいいです。乾燥系のドライトマトやアンチョビなどの保存がきくものは、家に置いておくと、ちょっとしたものを作るとき意外と便利です。パプリカなどを入れたりしてもいいのかな。
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アサリは砂抜きします。僕はアクアパッツァなどは貝類があったほうが美味しいと思うので入れます。貝類を準備するのがちょっと手間だったら、チキンコンソメを使うといいと思います。どうしても魚だけの出汁では弱いので、貝類など出汁の出るものやコンソメを入れます。
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オリーブオイルで、ニンニクとアンチョビを炒めます。
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全体に香りが出てきたら、イトヨリを焼きます。火が強すぎるとニンニクが焦げるので、あまり強火では焼かないようにしたほうがいいです。ここで魚にしっかり火を通す必要はありません。このあと煮込んでいくので、表面だけ焼き固めるというイメージです。
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そこに水を切ったアサリを入れます。水を入れなくても、アサリは熱が入ると勝手に口が開きます。
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全体に口が開いてきたら白ワインを加えます。白ワインを加えたら焦げる心配は減るので、火を強火にして蒸し煮にしていきます。
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ドライトマトを散らして、水を加えます。だいたい、ここまでで5分ぐらいです。
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水を加えて、さらに5分ぐらい煮詰めます。
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本当の作り方がわからないんですけど、煮詰めるときに貝やニンニクやトマトの旨味を白身の魚に足す料理だと思っています。煮付けに近いですよね。水炊きや鍋に近い料理なのかなと思います。
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充分に貝やトマトやニンニクやアンチョビの旨味が、スープに出きったなと思ったら完成です。
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アンチョビにも塩気があって、魚にも塩コショウをしているので、味が薄いということはまずないと思うんですけど、スープを飲んでみて味が薄いなと思ったら、ここで塩を加えて味を調えてあげてください。ハーブ系が好きな方だったら、タイムなども美味しいのかなと思います。あまり振りすぎると、ちょっと香りが強くなっちゃいます。
アクアパッツァの盛り付け
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盛り付けるときは大皿に盛っても美味しそうには見えますが、個別に盛るなら彩りよく盛るといいと思います。ガバガバッと入れちゃってもいいんですけど、ある程度まとまりを持たせてあげたほうが見栄えはいいのかな。汁をかけると、より美味しいと思います。
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彩りが欲しかったら、ディルやイタリアンパセリなどのハーブ類を添えてあげてもいいのかな。ハーブ類は香りが出るので叩いて添えます。洋食の方のハーブの使い方を詳しく知らないので、あまり偉そうなことは言えないんですけど…。
今回のYouTube動画
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