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カニは蒸す?それとも茹でる?それぞれのメリット・デメリットをご紹介

目次

カニは茹でるか?それとも蒸すか?

カニを料理する際、よく議論に上がるのが、この茹で蒸し論争では無いでしょうか。

毛ガニやズワイガニ、タラバガニはどうしたら一番美味しく食べれる事が出来るのか?

今回は茹でる、蒸す、それぞれのメリットデメリットをご紹介。

またカニの種類(ズワイガニ、毛ガニ、タラバガニ)によって水から茹でるのか、お湯から茹でるのかと言った疑問にもお答えいたします。

カニの種類について

日本で主に食用にされるカニは3種類

毛ガニ

水温の低い所に生息するため日本では主に北海道で漁獲される。網走や噴火湾、厚岸など北海道全般で漁獲される。市場では昆布森産が高値で取引されているが、値段の高くなる原因は産地よりも蟹自体の大きさに寄る。大きなものほど高い値段で取引される。

また世界的には太平洋岸からアラスカ沿岸まで広く生息している。

茹でるならお湯から茹でる

ズワイガニ(松葉蟹 越前蟹 セイコガニ 香箱蟹 コッペガニ)

松葉ガニや越前蟹に代表されるように、多くの地域名がある。

鳥取県および島根県ではマツバガニと呼ばれ、福井県近辺ではエチゼンガニと呼ばれる。その他にも、石川県では雌の卵を持ったズワイガニを香箱ガニ、福井県では卵を持った雌のズワイガニをセイコガニと呼ぶなどする。

日本海のみならずカナダや、アラスカ西岸沖、オホーツク海など世界中で水揚げがある。

茹でるなら水から茹でる

タラバガニ

タラバガニは蟹と名がついているが実はヤドカリの仲間である。その為、毛ガニやズワイガニよりも足が一本少ない。毛ガニやズワイガニより大きくなり、日本海や太平洋沿岸、アラスカなど広い範囲で漁獲される。

茹でるなら水から茹でる

市場での流通

カニは流通の仕方ごとに大きく4つに分けることができる。

生の生きたままの状態で流通する【活け】と呼ばれる状態。

茹でたて(蒸したて)を食べる事が出来るので、最も蟹の香りを楽しむ事が出来る。市場ではもっとも値段が高い。

漁獲されたカニを漁港で茹でてから(蒸してから)出荷する【浜ゆで】と呼ばれる状態。

活けと共に人気で鮮度が良いうちに茹でられて(蒸されて)いる為、味が良い。香りは活けほどではない。

浜ゆでの冷凍物

浜ゆでされたカニを冷凍してから出荷した物。近年は冷凍技術の発達により、味が安定しているが活けや浜ゆでに比べて味は落ちる。値段はメーカーや産地によりまちまちだが総じて安い。

生の冷凍物

カニを生の状態で冷凍してから出荷されたもの。火を通すと身がボロボロになるなど、食用としては上記3つに大きく劣るが値段は最も安い。

茹でた場合のメリット

蟹を茹でた場合の大きなメリットは、塩味が身全体に回り、下味が付くと言うこと。

人は程度の差こそあれ、塩気がないと美味しいと感じません。更に面倒な事に塩分が強すぎても、弱すぎても美味しいと感じません。茹で汁に予め塩を入れて置くことでカニの身全体に塩を回す事ができると言うのがカニを茹でる1番のメリット。その後カニ酢で食べるのであれば塩を控えめにすれば良いし、そのまま塩気を足さずにスダチやカボスで食べるのであれば、塩気を強めれば良いので好みに合わせて塩加減をしてください。

茹でる際は毛ガニの場合は沸騰したお湯香箱ガニやズワイガニの場合は水から)にカニを入れて時間は20~30分(カニの大きさによって)塩分濃度は、10%~18%くらいを目安に。

蒸した場合のメリット

カニを蒸した際のメリットは蟹の香り

蟹は茹でるとカニの成分が茹で汁に溶け出してしまいます。ですのでよりカニの香りを楽しみたい(カニ本来の味を楽しみたい)と言う方はカニを蒸し器で蒸しましょう。その際カニのお腹の三角のふんどし部分をめくって塩を入れて下さい。かなり多めに入れてもしょっぱくならないので、思い切って入れて下さい。その後蒸し器で20~30分蒸しましょう。蒸し時間が短く火の入りが甘いとカニの灰汁が身に周り全体が黒ずんでしまいますので、しっかりと火を入れて下さい。

ただし、蒸す場合はどうしても塩気が薄くなりますので、蒸したカニを食べる際はカニ酢を用意する事をオススメします。

カニを茹でるメリットは塩気が身全体に周り後から味を足さなくとも美味しくカニを食べる事ができると言うこと。カニを蒸すメリットは蟹の香りを余す事なく楽しめると言うこと

以上がそれぞれ茹でるメリット、蒸すメリットとなります。

ちなみに私の経験では、料理人に聞くとカニは茹でた方が美味しいと言う人が多く、市場関係者に聞くとカニは蒸した方が美味しいと言う人が多く感じますね。

料理としてカニを楽しむか、素材としてカニを楽しむかと言うことでは無いでしょうか。

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