ハレの日にも食べられる和食の定番パーティーメニュー「ちらし寿司」の作り方をご紹介します。酢飯に好きな具材を乗せるだけの簡単調理で、豪華な食卓が演出できるのがちらし寿司の最大の魅力です。この記事では、基本の酢飯の作り方や具材の選び方をご紹介いたします。
ちらし寿司を食べよう!
ちらし寿司とは、古くから食べられてきた和食のひとつです。深みのある皿やたらいに入った酢飯の上に、卵焼きや海苔、季節の野菜や刺身、れんこんなどが彩りよく盛り付けられています。華やかで目にも楽しいことから、ひな祭りなどハレの日のお祝いメニューとしても人気です。
ちらし寿司の作り方「酢飯を作る」
基本のちらし寿司の作り方、最初のステップは「酢飯」です。工程の一番最初に酢飯を準備すれば、冷ましている間に具材が準備できますよ。
用意するもの
- ごはん…適量
- すし酢…適量
- ボウル(たらいでもOK)
- しゃもじ
- 清潔な濡れふきん(キッチンペーパーでもOK)
ごはんの量にあわせてすし酢の量を調整します。あくまで目安ですが、ごはん3合ですし酢大さじ6程度がよいでしょう。メーカーによってはパッケージに分量が記載されている場合もありますので、確認してください。
ちらし寿司の作り方①ごはんを「かため」に炊く
ごはんを炊く際は、水を少な目にして「かため」になるように炊き上げます。炊きあがったごはんは、すぐにしゃもじでふっくら混ぜましょう。ご飯粒をつぶさないように切るようにしゃもじを立て軽く混ぜる程度でOKです。
ちらし寿司の作り方②ごはんに酢を混ぜる
ごはん全体にすし酢がいきわたるようにかけ、軽く混ぜます。すし酢はボウルの底にたまりやすいので、ご飯の上下を入れ替えるようにそこから返していくのが基本の混ぜ方です。混ぜすぎるとご飯に粘りが出てしまうので注意しましょう。
ちらし寿司の作り方③酢飯に濡れぶきんをかけて冷ます
できた酢飯が乾かないよう、濡れふきんをかけてごはんを冷まします。清潔なふきんが無い場合は、濡らしたキッチンペーパーでもOKです。冷蔵庫に入れて冷ますとごはんが硬くなってしまうので、ボウルは常温にだしておきます。
ポイント①「ごはんは炊き立てを使う」
べちゃっとしない酢飯作りのために、酢を上手にごはんに吸わせる必要があります。炊いてから時間がたったごはんより、炊き立てのほうが酢を吸収しやすくおすすめです。また、お米がかたすぎた場合はすし酢を少し多めにして仕上がりのかたさを調整するテクニックもあります。
ポイント②「酢飯に具材を混ぜてもおいしい」
できた酢飯に、椎茸や人参、れんこんの煮物を入れてもおいしいちらし寿司が作れます。酢飯に具材を混ぜる場合は、事前に煮物を準備して食べやすくするためそれぞれを細かく刻んでおきましょう。混ぜご飯にすれば、一口で豊かな味わいのあるちらし寿司になります。
ちらし寿司の作り方「具材を選んで準備する」
基本のちらし寿司の作り方、次のステップは「具材」です。基本の具材はスーパーでも手に入ります。豪華なちらし寿司を作りたいなら、刺身を沢山のせるかいくらがおすすめです。具材の選び方の参考をコーナー最後にまとめましたので参考にしてみてください。
用意するもの
- 卵焼き…卵1個分程度
- たくあん…適量
- 岩下の新生姜…適量
- きゅうり…半分
- 大葉…1~2枚
- ミョウガ…半分
- 刺身…適量
- カニフレーク…適量
記載は一人分あたりの目安です。具材の量や内容はお好みで調整してください。
ちらし寿司の作り方①卵焼きを切る
卵焼きを食べやすい大きさにカットします。卵の焼き方はお好みですが、厚焼き玉子なら1~2cm程度のサイコロカットにすると食べ応えがあります。薄焼き卵を重ねて細切りにしてもOKです。
ちらし寿司の作り方②たくあんを切る
たくあんを食べやすく細切りにします。まずはたくあんを厚さ3~5cm程度に切ると大きさが揃えやすく簡単です。かつら剥きのように転がして薄くスライスし細切りするとよいでしょう。
ちらし寿司の作り方③生姜を切る
岩下の新生姜のような、酢漬けの生姜を細切りにします。具の大きさにばらつきがあると食べづらいので、具材の大きさはあんるべく揃えるのが基本です。今回のちらし寿司なら、たくあんと揃えた大きさに切るとよいでしょう。薄くスライスしてから重ねて切ると一度に沢山切れます。
ちらし寿司の作り方④大葉を切る
薬味にする大葉を千切りにします。葉が薄くて切りにくければ、折りたたむか軽く巻いて厚みを出すとよいでしょう。形は千切りが他の具材と一緒に食べやすくおすすめです。
ちらし寿司の作り方⑤ミョウガを切って水にさらす
薬味にするミョウガを千切りにします。まず半分に切ってから千切りにするとよいでしょう。ミョウガは辛味とツンとした香りがある、アクの強い野菜です。切った後に氷水で軽く洗ってアク抜きをします。
ちらし寿司の作り方⑥きゅうりを切る
トッピング用のきゅうりを小さめの乱切りにします。きゅうりを切る前の下ごしらえには、小さじ1杯程度の塩をまぶしてまな板の上で転がす板ずりがおすすめです。表面のトゲやイボが取れ、色が鮮やかになり味馴染みもよくなります。
ちらし寿司の作り方⑦刺身を切る
メインのトッピングになる刺身を切ります。具材の大きさが揃っていると食べやすいので、刺身を切る大きさはきゅうりにあわせるとよいでしょう。刺身はお好みで何種類か乗せても豪華でおいしいですよ。
ちらし寿司の作り方⑧カニフレークをほぐす
トッピングにカニフレークをのせると豪華です。缶からそのままのせてもよいですが、事前に別皿でほぐしておくと箸でつまみやすく、のせやすくなります。
ポイント「ちらし寿司の具材の選び方」
選び方のコツは「彩り」と「季節感」
ハレの日の特別メニューになることも多い「ちらし寿司」の具材の選び方は、華やかな彩りと季節感を意識するとよいでしょう。赤色・黄色・緑色の3色がバランスよく取り込めると豪華で美味しそうに仕上がります。豪華に見える具材の選び方は、赤色を多めにするのがポイントです。スーパーでも手に入れやすい、おすすめの具材をまとめました。
赤色の具材 | いくら・サーモン・まぐろ・えび・にんじん |
黄色の具材 | 卵焼き(錦糸卵・だし巻き卵) |
緑色の具材 | 絹さや・枝豆・きゅうり |
れんこんの酢づけも定番でおいしい具材
薄くスライスして茹で、甘酢でつけたれんこんも定番のちらし寿司の具材です。穴に添うように切り込みを入れると花のような飾りになり、見た目も豪華になります。
ちらし寿司の作り方「仕上げる」
基本のちらし寿司の作り方の最後は、具材を酢飯に盛り付ける仕上げの作業です。ちらし寿司は一人分ずつ盛り付けても、大皿にまとめて盛り付けても見栄えがします。記事の盛り付け方を参考に、ご家庭にあるお皿に美しく盛り付けましょう。
用意するもの
- 酢飯
- カットした具材
- 海苔
- ゴマ
- 盛り付け用の器
- 菜箸
皿の選び方ですが、大皿料理にする場合は料理用のたらいで代用してもOKです。平皿よりも少し深みのある器のほうが具材のおさまりがよく見栄えするちらし寿司が作りやすいですよ。
ちらし寿司の作り方①盛ったごはんの上に海苔を敷く
器に酢飯をよそい、しゃもじを使って表面を平らにならします。その上に、手でちぎった海苔を敷きパラパラとゴマをふりかけます。海苔やゴマは他の具材で隠されてしまうので、大雑把でOKです。
ちらし寿司の作り方②生姜・たくあんを乗せる
生姜やたくあんを酢飯の上全体に乗せます。生姜やたくあんは他の食材でほとんど隠れてしまうので、そこまで見栄えに気をつけなくてもOKです。ご飯が進む食材を下に敷いておけば、上の具材を先に食べてしまってもおいしく食べ進められますよ。
ちらし寿司の作り方③卵・きゅうり・刺身を乗せる
全体がきれいにみえるようにバランスを取りながら、メインのトッピングを酢飯の上に盛り付けます。具材が沢山あって色のバランスがとりづらい時はそれぞれの具材を「黄色・赤色・緑色・白色」などの色ごとチーム分けし、量が多いチームから順番にトッピングするとよいでしょう。
身近な具材でも盛り付け方でランクアップ
具材を盛り付けてみて、思ったようにならない場合は「ポイント」をつくるとよいでしょう。具材のひとつを主役に決めて、真ん中にまとめて盛り付けると簡単にポイントができます。飾り切りにしたきゅうりやれんこんをアクセントに添えて、全体を引き立てる方法もあります。
ちらし寿司の作り方④大葉・ミョウガを乗せて完成
盛り付けができたちらし寿司の上に、大葉や薬味などの薬味をトッピングして完成です。子ども向けのちらし寿司を作る場合は「からい!」と思われてしまう場合もあるので乗せなくてもよいでしょう。その場合は、薬味は大皿と別皿に添えておき、とりわけの際にセルフトッピングできるようにします。
まとめ
おいしくて華やかな「ちらし寿司」の基本的な作り方をご紹介しました。酢飯にお好みの具材を乗せたシンプルな料理ですが、メインの具材の選び方をこだわれば華やかなパーティーメニューになります。記事を参考に、ひな祭りやこどもの日の献立にちらし寿司を作ってみてくださいね。