昆布の様な風味と爽やかな香り、噛みしめる度に旨味が溢れるシャキシャキとした歯応え。
アワビが貝類のキングであれば、赤貝は貝類のエースと行ったところでしょうか。
この記事では赤貝の捌き方と食べ方、また旬や産地、値段についてまとめております。
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赤貝の産地
国内の主な産地としては三陸沿岸、東京湾、淡路、瀬戸内海、有明湾が上げられる。しかし現在流通する赤貝のほとんどは中国、韓国、北朝鮮からの輸入物である。
国産の赤貝では、閖上や渡波などの三陸もしくは千葉県富津の赤貝が味、香り、大きさについて評価が高い。淡路や北海道の赤貝は大きく、色もやや薄いのが特徴。輸入物に関して言えば、中国産の赤貝よりも韓国産の方が値段はやや高い傾向にある。
また赤貝は殻から外しても、赤い剥き汁につけておく事で2〜3日は生きている。市場では、これを血止めと言う。また殻付きの物を本玉(ホンダマ)、剥いてある赤貝を剥き玉(ムキダマ)と呼ぶ。
赤貝の旬と毒性
貝類は春に旬を迎える物が多いが、赤貝の旬は冬である。夏場は産卵期に入るため、身は痩せ味が落ちる。
また夏場の赤貝は肝に自然毒を持つ為、調理する際は気をつけて調理すること。
赤貝の捌き方
赤貝は持って見て重量感のある物を選びましょう。また反応が良く触ると直ぐに口を閉じる物が鮮度の良い証です。
赤貝は背中の蝶番をズラして剥いていきます。
背中側に貝剥きや洋ナイフをハサミ捻ります。
この様に背中の殻が割れる場合と、
この様に口がズレる場合があります。それぞれ剥き方が若干異なり、
背中が割れた場合は、
この様に割れた穴から貝柱を外します。
口がズレた場合は
この様に口から貝柱を外します。
殻から外した身はこの様に薄い膜に覆われています。
紐を下にまな板に置き、貝柱を包丁で抑えて赤貝の身を引きます。
この様に紐が外せます。
紐は後ほど捌きますので、別で置いておきましょう。
紐を外した身は
写真の様に半分に開きます。
この黒い部分が赤貝の肝に当たる部分ですので、包丁でこそげ取ります。
身を包丁で押さえつける様にすると綺麗に肝を殺ぎ取る事ができます。
また赤貝の背中には、
この様に繊維質の糸がついております。包丁で抑えて引っ張る事で簡単に外す事ができます。
赤貝の紐の捌き方
赤貝の紐を捌いていきます。紐は写真の様にまな板に広げ
この部分を切り離します。
貝柱にこの様にエラが残りますので、切り離します。
あとは紐に残った汚れを掃除すれば、食べる事が可能です。
赤貝はそのままでも食べる事ができますが、塩で揉み、酢水で洗う事で、
滑りと貝独特の臭みを取り除く事が可能です。
赤貝の切り方と食べ方
赤貝は見た目も美しく、刺身の盛り込みに入れてやるとなんとも華のある食材でもあります。
写真の様に、飾り切りの入れ方もいくつかあり、包丁を交差して入れる切り方を鹿の子造り、包丁を一方向に入れる切り方をすだれ造り、根元を残して開く様に切る切り方を菊花造り、菊花を横に包丁してやれば蝶造りと呼びます。
料理の現場では比較的良く使う言葉ですので覚えておいても良いでしょう。
赤貝は加熱に不向きな貝ですので、生で食べる事をオススメします。
刺身はもちろん、
酢味噌でネギと和えたぬた和え(関西ではぬたをてっぱいと言う事もあります。)なんかも良いですね。
んー、んまい。
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