意外にも閲覧数が多いので、春子(カスゴ )についてまとめて見たいと思います。
皆様、気になっているのはやはりカスゴの仕込み方(締め方)では無いでしょうか?
酢で締める、昆布で締めるどちらのやり方もご紹介いたします。
カスゴの握り鮨(動画版)
春子カスゴの仕込み方(カスゴの締め方【酢締め】【昆布締め】)
それではまずはカスゴを開きましょう。
カスゴは江戸前の寿司ネタですから一般に背開きにします。
鱗を引いて頭を落とし、背中から包丁を入れます。
半分まで開けたら今度は裏の身を卸しましょう。
さて、表と裏両方の身がおろせますと写真の様になっている事と思います。
アジなどの背開きでは、このまま中骨を断ち切ってしまうのですが、カスゴは表と裏の身にしっかり包丁が入っていれば、
写真の様に包丁の刃元で中骨を抑えて、引っ張る事で、
この様に腹ビレを綺麗に外すことが出来ます。
普通に断ち切っても何ら問題ありませんが、この方が、後々、一手間省けますので、興味のある方は挑戦してみてください。
中骨は尻尾ギリギリの所で断ち切りましょう。
腹骨をかけば、写真の様にカスゴが開けているはずです。
カスゴは身が柔らかいのでおろす際は丁寧に扱いましょう。
カスゴは小肌等と異なり、酢につけても骨が柔らかくなりません。鯛はもともと骨の硬い魚ですし。
骨を抜きましょう。
これでカスゴの捌きは終了です。
春子(カスゴ)の締め方
ここからはカスゴを締める作業です。昆布締めにしても、酢締めにしてもやる事は変わりませんので、参考にどうぞ。
まずはカスゴの水分を抜くため塩を当てます。塩加減や塩の時間はカスゴの状態を見てとしか言えませんが、それじゃせっかくこの記事を読んでくれている方に申し訳ない。今回は状態が良かったので、下の写真の様な塩加減で、15分ほど塩を当てました。(裏の面にも塩は当てております。)
15分ほど経つとカスゴからは水分が抜け、塩が身に入ります。
軽く水で洗います。
小肌やシメサバなど、大抵の締め物はここで酢に漬け込みます。小肌は酢につければ皮ごと食べられますし、シメサバは後ほど皮をむけますしね。
ですがカスゴは少し勝手が違います。
酢で締めても皮が柔らかくならない、そして皮を剥くと見た目が非常に悪くなるんですよね。ですからここで一手間加えます。
盆ざるに並べ、サッと沸かした湯をかけます。
皮目が縮んだのがお分り頂けますでしょうか?
こうする事で皮ごと食べることができるってわけです。
後は酢に漬け込みます。漬け酢は酢のみだとカスゴの身には少々きついので、
酢:みりんを3:1の割合で混ぜたものを使い、
このまま10分。
これでカスゴの仕込みの完成です。
昆布締めにする場合は湯引きの後、昆布に挟んで半日おく方法と、サッと酢に通してから昆布に挟む方法がありますので、お好みでお試しくださいませ。
いかがでしたでしょうか?
以上がカスゴの仕込みとなります。
お店によっては締めたカスゴをオボロ(海老のすり身で作れば海老オボロ、卵で作れば黄身オボロ)と合わせて提供するお店もございます。この辺は食べて食べて、勉強して、試して、勉強して、試して、
ご自分の好きな味に仕上げてくださいまし。
誰かの役に立てれば幸いです。
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