見かける機会は少ないのですが、とても美味しいお魚です。
ハタの仲間であるアズキハタの捌き方としゃぶしゃぶをご紹介します。
アズキハタの身はそのまま食べても美味しいのですが、今回はしゃぶしゃぶにしてみました。
ハタ類の魚は、体表の強いぬめりをしっかり落としてから、すき引きにして捌きます。
アズキハタとは?
アズキハタの名前の由来
アズキハタの名前は、体表の斑点の模様がアズキ柄に見えることに由来しています。
アズキハタの流通・産地
水揚げ量は多くありませんが、梅雨から夏にかけて流通しています。
産地は、沖縄や長崎などの南が多く、北には生息していません。
ハタ類の種類と特徴
ハタには、アズキハタやキジハタなど様々な種類がいますが、アズキハタは比較的安価です。
斑点模様が少しグロテスクで躊躇してしまいますが、脂が乗った身質で美味しい魚です。
アズキハタのぬめりの落とし方
ヒレをハサミで落とし、体表のぬめりを軽くタワシでこすります。
全体にぬめりを落としたら、一度魚を水洗いします。
アズキハタの鱗のすき引きの仕方
ぬめりを落としたら、鱗をすき引きします。鱗と皮の間に包丁を入れて、鱗をはぎ取ります。
まな板の端に魚を置いてヒレの端からすき引きを始めると、きれいに鱗をすき取ることができます。
すき引きのポイント
背中側はすき引きしやすいですが、腹側は弾力があるためすき引きが難しいことがあります。腹側は軽くお腹を押さえ内臓を寄せて、身を張らせた状態で包丁をスライドさせるのがポイントです。
また、お腹の薄い部分をきれいにすき引きするには、よく切れる仕込み用の柳刃包丁を1本持っておくと便利です。
アズキハタの捌き方
頭の落とし方
全体のすき引きができたら、頭を落として内臓をかき出します。
ハタ類は中骨が非常に硬いので、骨と骨のつなぎ目に包丁を入れて断ち切ると、比較的簡単に頭を落とせます。
血合い・腹膜の除き方
頭を落としたら、腹膜をかいて血合いをかき出します。
ハタ類は血合いが少なく見えますが、腹膜から血合いが出てきます。
血合いをかき出しきれいに水洗いしましょう。
三枚おろし
三枚おろしでおろします。
表面が硬い皮で覆われていますので、骨の位置を探りながらおろしましょう。
肋骨と血合い骨の除き方
三枚におろしたら、肋骨と腹膜をすき取り血合い骨を抜きます。
肋骨と腹膜をすき取る際は、なるべく薄く身を削りすぎないようにします。肋骨は深く食い込んでいますので、1本1本の骨の位置を探りながらすき取ります。血合い骨も指で探りながら抜き取ります。
終わったら、全体を水洗いします。
皮の引き方
皮を引く方法は2通りあります。最初から包丁で皮を引く方法と、皮目まで切り進めてから、包丁をスライドさせて皮を引く方法です。
皮目まで切り進めて皮を引くメリットは、皮を残して保存ができるので、身の持ちが良い点です。
アズキハタのしゃぶしゃぶ
出汁のとり方
今回は、一度出汁を取った出しガラの昆布です。薄めの昆布出汁ですが、充分昆布の風味が付きます。
アズキハタのしゃぶしゃぶ方法
昆布出汁に身をサッと通して火を入れます。そのあと氷水に落とす方法もありますが、味が抜けて昆布の風味も落ちてしまうので、昆布出汁に通したら氷水に落とさずペーパーに取ります。
盛り付け
直接ポン酢をかけて、ユズの皮などを全体に振って食べると美味しく召し上がれます。
ポン酢を別皿で用意してもよいでしょう。
お好みで、いろいろ添えてお召し上がりくださいませ。
半身の保存方法
ハタやクエなどは、寝かせてから食べても美味しい魚なので保存方法をご紹介します。血合いをしっかり抜き、骨付きのまま保存します。
頭を落として内臓をかき出し、尻尾を落とします。中骨の太い血管に血が残りやすいので、細く出した水道水を当てて尻尾側から血を抜きます。
血がしっかり抜けたら骨付きのままペーパーに包み、ラップをするかビニール袋に入れて空気を抜き、氷水につけて0度に近い状態で保存します。
今回のYouTube動画
今回の記事は、動画でも紹介していますので、ぜひご覧くださいませ。