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【毛ガニの茹で方・さばき方】手と包丁で綺麗にバラす方法/食べ方【カニ味噌】

1年中水揚げのある毛ガニの茹で方とさばき方をご紹介します。毛ガニを上手にばらして、美味しく食べる方法も解説しています。

目次

毛ガニの旬と産地

カニというと冬のイメージがあると思うんですけど、毛ガニは実は1年中水揚げがあります。なんで1年中水揚げがあるのかというと、毛ガニは主に北海道が産地なんです。北海道の中で、禁漁日と解禁日がぐるぐる回っています。

春先の3月から6月ぐらいは、オホーツク海の毛ガニ漁が解禁になって、夏場になると、噴火湾のほうで毛ガニの解禁日が来ます。夏場がすぎると、今度は道東のほうで解禁になります。北海道の中で産地が変わっていくんです。

毛ガニついたおがくずの取り除き方

カニなどはおがくずに入った状態で届きます。カニやエビは、甲羅の内側にエラがあり、エラが湿っていれば呼吸ができます。その湿度を保つのにおがくずがちょうどいいという理由で、おがくずに包まれた状態で届きます。

おがくずを洗い流します。おがくずは水ですすげば簡単に落ちます。

脚のヘリに溜まりやすいので、きれいに洗い流してください。

毛ガニの茹で方

ズワイガニの場合は水から茹でるんですけど、毛ガニの場合は沸騰したお湯に入れて茹でます。

茹でる際は、お湯に塩をたっぷりめに入れます。だいたい海水ぐらいの濃いめの塩水で茹でます。海水の濃さというと、しょっぱすぎるんじゃないかと思うかもしれないんですけど、カニは甲羅に守られてるぶん味が入りにくいので、結構濃いめの塩水で茹でてもそこまでしょっぱくはなりません。

毛ガニを塩ゆでじゃなくて蒸して食べたいという場合は、フンドシをめくって塩を入れます。このまま蒸し器に20分ぐらい入れると、蒸して食べることができます。

お湯が沸騰したら毛ガニを入れて、だいたい20~30分くらいで火が入ります。

蒸す時も茹でる時も、カニの甲羅を下にした向きで火を入れます。カニ味噌は甲羅の上側に入っているので、甲羅を上にして茹でると流れ出ちゃいます。ひっくり返して、ちょっとでもカニ味噌が抜けないようにします。

火は強火でグツグツ茹でていきます。蒸す場合も茹でる場合も最低20分は火を入れた方がよいでしょう。カニやエビの甲殻類は火の入りがあまいと、どんどん黒くなっていきます。黒くなる原因は、チロシンというアミノ酸が含まれているためです。アミノ酸はしっかり熱を通すと失活するので、中までしっかり火を入れてあげたほうがいいです。

茹でているとカニが浮いてくるので、フタをして茹でてください。

時間になったら火を止めて、カニをお湯からあげます。今回のカニは、25分茹でました。

お湯からあげたらフンドシを外して、カニを立てておきます。そうすると、甲羅の中に溜まった余分な水分が、自然と落ちていきます。立てた状態で粗熱をとります。

人によってはお湯からあげた時に、氷水に一瞬くぐらせる人もいます。氷水にくぐらせることで、カラと身の身離れが良くなるなんて言われます。僕はあまり変わらないと思っているので、氷水に通さずにそのまま水を切っちゃいます。

毛ガニのさばき方①(手)

脚のさばき方

粗熱が取れて手で持てるぐらいの温度になったら、手でさばいていきます。順番は人によって差があると思うんですけど、僕の場合はまず脚を外します。

脚を外す時は、片側の脚4本を持って、腹側に折り込みます。そうすると簡単に脚が外れます。包丁で切らずに手で折ってあげるというのがポイントです。手で折ると、薄い骨が一緒に抜けて、甲羅側に骨が残らず食べやすくなります。

外した脚は関節で繋がっているので、関節の曲がる方向と逆側に曲げてバラしていきます。まずは根本に一番近い関節からバラします。慣れてくれば何本かまとめてできます。

カニのハサミの部分も同じように、関節の反対側に折ると骨が抜けます。

先端に近いほうの関節を折ると、一番先のツメが外せます。ツメ部分は肉がないので捨てちゃいます。

残りの関節は短いですが、バラすと骨がついてくるのでバラします。

脚は1番大きい関節、その間の関節、先の関節に分かれました。

本体のさばき方

本体は、まずは甲羅と胴体をバラしてください。外側の甲羅を押さえて、胴体を上に引っ張っれば簡単に外れます。

カニ味噌は甲羅の口の部分に詰まっているのと、胴体の真ん中に赤い膜の下に詰まっているのがあります。

胴体のカニ味噌は甲羅に取り置きます。スプーンなどを使うと取りやすいです。

胴体のほうをバラしていきます。胴体の中で食べられない部分を外します。まず口が付いている部分に、小さい腕みたいなのがついているので外します。

あとは、ピロピロした食べられないものを外します。

食べられるか迷う人が多いのが、カニのエラにあたる部分です。これは外します。このエラにあたる部分が湿っていれば、カニは呼吸できます。

カニの甲羅の口を外します。口を親指で押し込んであげるとパカッと簡単に外れます。

口にカニ味噌がくっついてくるので、カニ味噌は取り置いて、口の部分は食べられないので捨てます。

ここまでが最初にカニをさばく下準備です。ここまで包丁を使わずに手で作業をしてください。

毛ガニのさばき方②(包丁)

脚のさばき方

手でさばいたあとは、包丁でさばいていきます。まずは脚からです。

ツメや小さい関節は、真ん中から包丁を入れて半分に割り、スプーンなどで身を取り出します。

大きい関節の部分も半分に割っちゃってもいいんですけど、結構身が大きいので割らずに取り出します。

まず直線的な部分じゃなくて、アールを描いている部分の角を落とします。

そしてアールに沿ってカラを包丁で削ぎます。

カラを開けば、きれいにカニの身が取り出せます。大きい関節はこのようにさばいていきます。

胴体のさばき方

今度は胴体をさばいていきます。

まず、真ん中で半分に割ります。

胴体には裏と表があります。裏側であるお腹の部分は、比較的骨が入り組んでいません。

表の甲羅側は結構細かい骨が入り組んでいて、スジっぽくなっています。

入り組んでいてさばきづらいので、1番上を落とします。

中の入りくんだ身が、切り口から抜けるようになります。若干なんですけど、さばきやすくなります。

それを真ん中から半分に割ります。

この時にカニ味噌が残っていたら、すくってカニ味噌に合わせおいてください。

半分に割ったらあとはほぐすだけです。お腹側の身は簡単にほぐれます。骨が入り組んでないので、箸でもほぐせるぐらいきれいにほぐれます。

甲羅側の身は骨が入り組んでいるので、簡単には出てきません。まずは表から身をほぐせるだけほぐします。

あとは最初に切った部分に箸やカニスプーンを入れて身を抜くと、若干なんですけど身をほぐしやすいです。

身をほぐしても骨が入り組んでいるので、どうしても身が中に残っちゃいます。最後残った身は、カラを割って掻き出します。

毛ガニのさばき方(まとめ)

きれいに外せた身というのは、比較的骨が残りづらいです。毛ガニの中で1番骨が残りやすいのは、胴体の中に複雑に入り組んだ身です。

脚や手などの半分に割ったほうは、ほぐしていけば簡単にほぐれます。最初に手で折って骨を抜いているので、骨が残ることはないと思います。

毛ガニカニ味噌の掃除の仕方

カニがむけたら、最後にカニ味噌の掃除をしていきます。カニ味噌には、卵の白身を茹でたようなプルプルした身が混ざっています。人によっては食べるし、人によっては食べません。カニ味噌の真ん中に軟骨みたいなものが1個入っているので、それも取り除きます。

カニ味噌を取り出して、甲羅の内側に硬い膜が1枚付いているので取り外します。

毛ガニの食べ方

カニ味噌はそのまま食べてもいいんですけど、僕は軽く叩きます。

器などに入れて、お酒でちょっとだけのばします。これをカニの身につけて一緒に食べるという食べ方をします。

脚の身は食べやすいのでこのままにして、ほぐした身は甲羅に戻して盛り付けます。

今回のYouTube動画

今回の記事は動画でも紹介しております。ぜひ、ご参照くださいませ。

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