豚の角煮の作り方を紹介します。角煮を美味しく作るコツは、どれだけ脂をきれいに抜けるかです!時間はかかりますが、手間はそんなにかかりません。
豚肉の選び方・下茹で(湯霜)
豚バラは、なんといっても脂が強烈です。買う時に、赤身と脂のバランスがよいもの、あまり脂すぎないものを選んだほうがいいと思います。
適当な大きさに切ります。
最初は「湯霜」といって、臭みを取るために下茹でをします。表面に膜が張る程度に火が入ったら、取り出します。魚の扱いと一緒で、いきなり水から煮ると、どうしても臭みがでやすいんです。
お湯が沸いているところに落として、表面が白く固まったら取り出します。
豚の角煮の煮方(1回目)
湯霜をしたら、今度は水から肉を煮ていきます。水から煮る工程で、豚バラの脂を抜いて、豚肉のスジや繊維を柔らかく煮ます。この時点では味は入れません。
角煮を美味しく作るコツは、どれだけ脂をきれいに抜けるかなので、この工程が1番大切だと思います。
徐々に沸いて強火で煮きります。完全に沸騰させると、アクが結構出て、表面の脂が溶け出します。
煮きったら、水を取り替えます。なぜ水を取り替えるのかというと、最初の1回目は、どうしてもブタの獣臭さが煮汁に出るからです。
豚の角煮の煮方(2回目)
水を取り替えたら、お酒を多めに入れて煮て、どんどん脂を抜いていきます。どうせ脂を抜くなら、そもそも脂身の少ない肉でやればいいんじゃないかと思うかもしれません。
スペアリブや豚モモで角煮を作ったことがあるんですけど、やっぱり角煮は豚バラぐらい脂があったほうが美味しいです。豚の脂の甘みと、長時間煮て柔らかくなった繊維を楽しむ料理だと思っているので、僕は豚バラを使います。
沸騰してきたら火を落とします。ほとんど出ないと思うんですけど、アクが出るようなら、アクをすくって、落し蓋をして1時間ぐらい煮ます。
最初に、表面に焼き色をつける方法もあるんですけど、僕はただ水だけでどんどん煮たほうが角煮らしくて好きかな。
ネギや生姜を入れる方法もあるんですけど、豚肉自体にそんなに臭みがなければ、水と酒で煮たほうが、豚本来の味を感じやすい角煮になると思います。今回はネギの頭や生姜は入れずに煮ていきます。
1時間経って、箸や串を刺して抵抗なくスッと入るようなら柔らかくなっています。ちょっと硬いかなと思ったら、ずっと煮続けてください。
表面に浮いた脂をすくっておくと、仕上がりが脂っこくない食べよい角煮になります。
すくった脂は、そのままシンクに流すと水道管の中で固まって詰まります。環境にもあまりよくないので、ペーパーなどに吸わせて、燃えるゴミで捨てるのがよいと思います。
減った分の水を足して、このまま20分ぐらい煮ます。串を打って、スッと抜けるぐらい豚肉が柔らかくなりました。
豚の角煮の味付け
豚肉が柔らかくなったら、味を入れていきます。酒を入れて、砂糖は好みでいれます。角煮は、ある程度甘さがあってもいいかなという気がします。
このまま30分~1時間ほど煮て味を入れます。どんどん煮汁が減っていくので、常々気にしながら煮ます。
30分経ったら、今度はお醤油とみりんを入れて味を決めます。お醤油は好みですが、割としっかりきかせたほうが美味しい気はします。ちょっとずつ味見をして、これぐらいの濃さがいいんじゃないかというところで調整してください。
みりんは入れすぎると肉が硬くなるんですけど、照りを出すと角煮は美味しそうに見えるので、この辺も加減して入れてください。
角煮の食べ方
すぐ食べる場合と1日寝かせる場合、2通りの食べ方があります。どっちが美味しいのかは、好みによるんですけれど、下ゆでをしっかりしていればどちらでも柔らかさは保てます。
すぐ食べる場合は、火をある程度強くして、煮汁をどんどん煮詰めて濃いめの煮汁にします。煮付けと一緒で、濃いめの煮汁に豚を煮絡めながら食べる食べ方です。グツグツとフタをしないで、どんどん沸かして煮詰めていきます。
1日寝かせる場合は、30分ぐらい煮たら一旦火を止めます。7割程度味が決まった段階で一晩寝かせて、中までしっかり味をしみこませます。
今回は、すぐに食べる方法で作るので、まだまだ煮詰めます。煮詰まると、だんだん肉が浮いてくるので、煮汁を回しかけながら煮詰めてください。
煮汁は、味見してちょっと濃いと感じる程度にします。このまま煮詰めても中までしっかり入りきらないので、濃いめの煮汁で豚肉を食べるというイメージです。煮汁が煮詰まって、豚肉にも色が付いてきたら完成です。
角煮の薬味といえば、なんと言っても白ネギじゃないかな。サッと洗って水気を切って、器に盛ってください。
最後に煮汁をサッと回しかけて、カラシを添えれば完成です。僕は意外と粒マスタードの酸味が角煮に合うんじゃないかなと思っているので、マスタードを添えていただきます。
今回のYouTube動画
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