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ワタリガニ(渡り蟹)のさばき方と美味しい食べ方をご紹介します。おすすめの茹で方や簡単おつまみの作り方も解説しています。
ワタリガニとは
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ワタリガニは、非常に泳ぐのが上手なカニです。ヒレ状になった一番後ろの足でパタパタと泳ぎます。
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ワタリガニはカニ味噌を楽しむイメージがあると思うんですけれど、オスのカニはそこまでカニ味噌が入っているわけではありません。オレンジの粒々がいっぱい入ってるのはワタリガニのメスです。
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オスとメスの見分け方は、フンドシの形です。オスはフンドシが尖っていて、メスはちょっと丸くてドラクエのスライムみたいな形をしています。
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ワタリガニはオスとメスの旬の季節がずれるカニです。メスは冬場に卵を持つので旬は冬で、オスは身がぎっしり詰まる真夏から秋口あたりが旬です。
ワタリガニ自体は日本全国どこでも獲れます。ちょっと前まで関西の水揚げ量が多かった印象があるんですけれど、最近は岩手や宮城、東北のほうでも水揚げがあるみたいです。
ワタリガニの締め方
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普通のカニはそのまま茹でてしまう場合が多いですけれど、ワタリガニの場合は生きた状態で茹でると手足がバラバラになってしまうので、茹でる前にしめてから茹でます。
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しめるのは比較的簡単です。眉間の間にカニの急所があるので、ピックや箸などで一突きすると簡単にしまります。
ワタリガニの茹で方
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茹でる前に、タワシで足のキワや甲羅などをきれいに洗って汚れを落とします。この時にしめていないと、カニが暴れるのでしめてから作業したほうが安全です。足のキワに汚れが溜まるので、よくタワシで擦ります。
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フンドシの中にも砂や泥が溜まるので、ここもきれいに磨きます。
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汚れを落としたら茹でます。毛ガニの場合は塩を強めに入れるんですけど、今回はワタリガニから出た出汁を使いたいので少なめに入れます。
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毛ガニは沸騰したお湯に入れて茹でますが、ワタリガニの場合は水から茹でていきます。お湯から茹でると手足がボロボロに外れることがあるからです。今回は出汁を楽しむ料理を作りたいと思っていることもあり、水から茹でていきます。
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茹で時間は沸騰して15~20分ぐらいです。出汁を使うのでアクをすくいます。
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20分経ったら火を止めて、カニをザルにあげて粗熱をとります。
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冷ます時はフンドシを外して甲羅を上に向けて置くと、背中に溜まった余分な水分が抜けます。
ワタリガニのさばき方・むき方
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粗熱が取れたらカニをむきます。甲羅は簡単に外れます。
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カニのエラにあたる部分は食べられないので外してしまいます。
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口というか手というか、2本の小さい腕みたいなものが出ているので外します。
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ワタリガニは食べる身が意外と少ないですが、大きく身が取れるのはハサミのついている腕と、後ろ足の付け根の部分です。後ろ足の部分が一番食べ応えのある身が取れます。
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手で、カニの足をどんどんバラします。
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胴体は、包丁で半分に割って、横方向に水平に包丁を入れて開きます。
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ハサミの小さい関節部分を落として、爪を折って抜くと爪の肉がスルスルと抜けてきます。
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真ん中に1本骨があるので外します。
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ハサミの部分の肉はハサミを動かす筋肉があるのか、食感がよく美味しいです。
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胴体の身はカニスプーンや箸などでかき出せば、ほぐれていきます。
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足はハサミの部分と一緒で、先端を切り落として引っ張れば骨に身が付いてきます。
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一番細い足の部分は、割れば分かりますが身がほとんど入っていません。なのでこの部分は先ほどむいた殻と一緒に、茹で汁に入れて出汁を取るのに回してしまいます。
ワタリガニのおつまみの作り方
カニの出汁とレンコンのあんをカニの身にかけたおつまみを作ります。
出汁の作り方
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むいた殻から出汁をとります。カニの茹で汁に殻や細い足を入れてグツグツ煮詰めていくだけです。強火で、殻から外しきれなかった細かい身から出汁を煮出します。煮詰めると濃いワタリガニの出汁がとれます。時間は沸騰してから10分くらいです。
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10分ほど煮詰めると、だいぶ濃いワタリガニの出汁が出ているはずです。そうしたらペーパーをかませて殻を濾してください。
あんの作り方
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鍋に出汁を入れて、すりおろしたレンコンを入れます。
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お酒と薄口醤油を入れます。
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火が入るとレンコンのとろみで多少粘度が出ますが、もう少しとろみが欲しい場合は、水溶きの葛粉や片栗粉を入れます。
ワタリガニのおつまみの盛り付け方
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盛り付けは、カニの身を盛ってあんをかけるだけです。
今回のYouTube動画
今回の記事は動画でも紹介しております。ぜひ、ご参照くださいませ。