カワハギとウマヅラの捌き方(肝の下処理方法)
カワハギ(ウマヅラ)の旬
カワハギとウマヅラハギはどちらもフグ目カワハギ科に属する魚です。市場では活け、野締めのどちらでも流通しますが、白身ならではの締まった食感を味わうなら活け物がおすすめです。
身が緩くなるのが非常に早い魚でもあるため、締めてから半日以内には食べたい魚でもあります。
またフグ目でありながら肝に毒性がないため、カワハギ、ウマヅラハギどちらも肝和えなどにして食べる機会が多い魚です。
旬は肝が大きくなる冬場でしょう。
※夏場には肝が小さくなる代わりに身が美味くなるとも言われております。
カワハギは美味しい?ウマヅラは不味い?
さて、そんなカワハギとウマヅラハギですが、『カワハギは美味くて高いがウマヅラは安くて不味い』や『悪徳業者はウマヅラをカワハギと偽って売っている』等と言われてきました。
確かに市場価格はウマヅラの方が安い場合も多いですが、肝がしっかりと膨れたウマヅラは実際に食べてみると非常に美味しかったりもします。
値段の差は使い勝手の良さでしょう。ウマヅラは肝に対して身の量が多い(肝が少ない)ため身を余してしまう事が多いんですよね。そのため料理屋では肝の割合が多く商品として使いやすいカワハギを重宝する様になった訳であります。
それがどういう訳か、ウマヅラは安くて不味い魚って事になってしまった訳であります。
カワハギとウマヅラハギの見分け方
カワハギとウマヅラの見分け方は比較的簡単で細長く顔が長いのがウマヅラ、全体に四角い形をしているのがカワハギです。
カワハギ(ウマヅラ)の捌き方
写真は活けのカワハギですが、基本的にはウマヅラハギも捌き方は変わりません。どちらの魚も同じ様に捌けますので参考にしてください。
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左手で頭を手前にしてカワハギを持ち中骨を落とします。同時に尻尾にも包丁を入れておきましょう。中骨の神経から針金の様な細いものを入れて神経を抜いておくと捌きやすく身の持ちも良いです。
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次にカマ骨に沿って皮目に薄く包丁を入れます。
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薄く包丁を入れたら少し力を入れて頭を引っ張りましょう。
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頭と一緒に肝が外せるかと思います。
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写真はカワハギの肝です。肝には苦玉と言われる胆のう(写真右上)と心臓(写真左)、それに腸がくっついてきますので、それぞれ丁寧に外してください。
なお苦玉は名前の通り苦みが強く、潰してしまうと肝が台無しになってしまいます。誤まって苦玉を潰してしまった場合には流水でよく洗い流してください。
取り出した肝は軽く水で洗いましょう。
次に身を捌いて行きます。
カワハギは名前の通り皮を剥ぐ事ができます、頭から皮をもち引っ張って行きます。
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写真の様に外側の硬い皮がバリバリと剥がれていきます。
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カワハギの皮を剥いだら、三枚におろします。
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3枚に卸せたら、腹骨をかきます。
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腹骨をかいたら、中骨を抜き腹と背中に分けてしまいましょう。
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半分に割った身は外側にまだ硬い皮が残っております。この薄皮は刺身で食べるには少し硬いため、包丁で皮を引く必要があります。
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包丁をまな板につけ滑らせるイメージで引いていきましょう。
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これでカワハギの身の下処理は完成です。
刺身でもブツでも肝和えでも、これで皮が口に残ることはありません。
カワハギの肝の食べ方
次にカワハギの肝を処理しなくてはなりません。
カワハギの肝は生でも食べる事が可能ですが、さっと熱湯に通しましょう。この一手間で、生臭さが抜けます。時間にして10秒ほど熱湯にとり、氷水に放ちます。
肝が冷えたらペーパーなどに包み水気を切っておきましょう。
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水気が切れたら、濾し網で裏ごしし、
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ペーストにして、好みでポン酢や醤油を加えて召し上がってください。
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カワハギの身と一緒に和える食べ方や、刺身に肝醤油として添えるなど、バリエーションは多々ありますので、お好きな食べ方でどうぞお召し上がりくださいまし。