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季節もののタケノコの穂先と根本を使って、若竹煮と焼きタケノコの作り方をご紹介します。アク抜きや切り方なども説明しますので、ぜひお試しくださいませ。
タケノコの旬と産地
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タケノコは3月4月のイメージがあると思うんですが、東京の市場には1月から鹿児島産のタケノコが並び始めて、2月にもなれば主に九州の小さいサイズのタケノコが出荷され始めます。なので、和食屋さんに行くと1月あたりからタケノコを使った料理を出してくれるお店もあったりします。桜前線と一緒で、暖かくなるにつれてタケノコも北上して産地が移っていきます。
タケノコの鮮度の見分け方
1月2月には中国産のタケノコなんかも出回ったりします。タケノコは空気に触れている間にどんどんアクが回っていくので、空輸に時間がかかるぶん国産のタケノコのほうが風味は豊かです。もちろん国産でも、売れ残ってしまったタケノコはどんどんアクが回っていくので、鮮度を見てご購入ください。
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タケノコの鮮度の見分け方としては、まず第1に芽です。芽が成長するにつれて緑色になってくるので、緑色に成長しきっていないもののほうが土の中で採られたタケノコです。
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もうひとつ、見分けるポイントは裏の断面を見て、まだ白いものが鮮度がいいです。時間が経つと、裏の断面が乾いたり黒くなったりします。
タケノコの下処理
厚い皮のむき方
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タケノコの皮は上からだと結構むきづらくて、力を入れて爪を引っ掛けてもなかなかむけません。タケノコの葉が互い違いに組み合わさっているので、葉のフチからはずすと、力を入れずとも簡単にむけます。
穂先の切り落とし方
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タケノコの穂先は長さの2割から3割程度は切り落とします。結構硬くて、出刃包丁でやってもいいぐらいの硬さです。なかなか力を込めて切らないと切り落とせなかったりします。
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アク抜きのため、頭側にタテに包丁を入れます。
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穂先がもったいないと思うかもしれないんですが、思い切って切り落としてもそこまで食べる部分はありません。最後までむいても硬い皮が残っています。
タケノコのアク抜き
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下処理ができたら、米ヌカで茹でてアクを抜きます。入れるヌカの量は、小皿半分程度です(上の写真参照)。なるべく大きめの鍋を用意してタケノコを入れて火にかけます。米のとぎ汁や昆布でアクを抜く方法もあります。
タケノコを自分で掘らずに市場やスーパーで買う場合は採れてから12時間以上経過している場合が多く、タケノコにアクが回ってえぐみが出てしまっています。その場合、米ヌカでアク抜きをしたほうがしっかりとアクが抜けて美味しく食べられると思います。
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タケノコの根本のイボが赤くなっているものは、タケノコ自体がスジっぽくて硬い場合が多いので、アク抜きの時間を長めに取ってください。
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手のひらサイズのタケノコの場合で沸騰してから30~40分程度グツグツ炊けばいいのかな。人によってはヌカに半日つけたりします。
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いつ火を止めればいいのかといいますと、タケノコに串を刺してみてスッと入るようならしっかりと中まで火が入っています。そうしたら常温に冷まします。
なぜヌカで茹でるとタケノコのアクは抜ける?
水に溶け出したアクであるシュウ酸は、米ヌカのカルシウムと結合してタケノコの中に再び戻らないからです。水だけでタケノコをゆがくと、水に溶け出したシュウ酸はまたタケノコの中に戻ってしまうのです。
ヌカ臭さの抜き方
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常温に冷めたら、1時間程度水にさらしてヌカ臭さを抜きます。人によっては、真水に1日つけておいたりします。
タケノコの切り分け方
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水に充分にさらしたら茶色い部分をむいていきます。基本的に茶色い部分はスジが強くて食べられません。
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むいていくと、だんだんと下半分は白くて上が黒い状態になります。白い部分は姫皮といって柔らかくて美味しく食べられる部分です。上の黒い部分はスジっぽくて食べることができない部分です。
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ある程度むいたら、上の黒い部分を切り落とします。
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切り落とした部分は、中心までいくと見た目は柔らかくて美味しそうなんですけれど実際に食べるとかなり硬いです。もし食べるとしたら、先端の黒っぽい部分は切り落とします。
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残った姫皮は食べられる部分ですがほとんど取れません。食べられる部分だけ集めてゴマ和えや木の芽和えなどの和え物でつまむのがいいと思います。
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皮をむいたら根本のイボイボを掃除します。イボは竹串などで引っ掻いて落とす方もいますが、僕は包丁でむいてしまいます。
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本当に柔らかいタケノコなら下の部分も柔らかいので食べられますが、日が経ったものは底の部分がだいぶ硬くなっているので薄く切り落とします。残った部分がタケノコの可食部分です。
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可食部の根に近い部分と穂先に近い部分の2つで切り分けます。僕の場合は、根元から1センチぐらいを切り落として穂先の部分は若竹煮、硬い部分を焼きタケノコで使います。
若竹煮の作り方
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若竹煮にする穂先は4等分か6等分の食べよい大きさに切ります。最初にタケノコだけに味を入れて、そのあとにワカメを合わせてさらに炊くという形で作っていきます。
若竹煮の地
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昆布とカツオブシの出汁に味をつけた地でタケノコを炊いていきます。味付けは、出汁に薄口醤油、みりんを加えた、ちょっと薄めのおひたしぐらいのイメージです。お好みでお酒をちょっと加えてもいいでしょう。
若竹煮の煮方
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タケノコは繊維質で味が入りにくいので、40分ほどかけてじっくり味を入れていきます。
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30分経ったら一旦火を止めます。このまま地につけて冷ましてもいいのですが、火をとめたところに追いがつおを入れてカツオの風味を足します。
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追いがつおは、ペーパーにカツオブシを包んでタコ紐やきれいに洗った輪ゴムでパックにして作ります。追いがつおをすると、非常にカツオの出汁が濃くて風味の強いタケノコになります。
ワカメを合わせるタイミング
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1時間ほど味を落ち着かせれば、美味しいタケノコができます。そうしたら別の鍋でワカメと合わせます。生のワカメが流通する時期は、乾燥ワカメではなく生ワカメを使うと良いのかな。
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ワカメはすぐに火が入るので、ワカメに火が入ってタケノコが温まれば食べ頃なのではないかな。
出汁はずっと煮詰めていくと味が濃くなりすぎるので、ちょっと出汁が少ないかなと思ったら、タケノコを煮た味付けしてある地ではなく、味のついていない出汁を加えて火にかければよいと思います。
若竹煮の盛り付け
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若竹煮の盛り付けは特に考えることもなく、ワカメを盛ってタケノコを盛ればそれなりに形になると思います。当然ながら、菜の花や山菜などの春野菜を一緒に盛り付けても美味しく食べられますので、好みで盛り付けてください。
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タケノコは、サンショウの芽などの木の芽とも非常に相性が良いので、苦手でなければ木の芽も一緒に盛り付けると美味しく食べられるのではないかと思います。
焼きタケノコの作り方
包丁目の入れ方
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タケノコの根元は繊維が硬いので、焼く前に包丁目を入れます。表に入れたら裏にも包丁目を入れますが、同じ向きで入れると繋がって切り離してしまいます。なので表にタテとヨコの向きに入れたなら、裏は斜めの向きに目を入れます。
焼き方
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醤油だけでもいいですが、今回は醤油とみりんを同割りで合わせたタレを表面に塗ります。タレは10分ほどで馴染むので、全体にタレが馴染んだらあとは焼くだけです。
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焼く時はオーブンでも何でもいいですが、今回は魚を焼く用の網で焼いてみました。醤油とみりんは焦げやすいので、焼き過ぎには気を付けて焼いてください。
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若竹煮で使った木の芽を叩いて焼きタケノコの表面にまぶすと、木の芽焼きになります。木の芽がお好きでしたら、こういった食べ方をしても美味しいのかな。
タケノコをフライパンでバターで焼いて、タケノコのバター焼きを作っても美味しいです。
今回のYouTube動画
今回の記事は、動画でも紹介しております。ぜひ、ご参照くださいませ。